令和4年度第4四半期のタイの治安及び一般犯罪等に関する情勢傾向についてお知らせします。安全対策等を考える際の参考にしてください。また、当館ホームページの海外安全情報も随時掲載・更新していますので、併せて御確認ください。
【在タイ日本国大使館ホームページ】
https://www.th.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html
1 社会・治安情勢等「タイ深南部テロ情勢」
今期、タイ深南部(ヤラー県、パッタニー県、ナラティワート県及びソンクラー県)では、イスラム武装勢力が関係すると思われる銃器及び爆発物を使用したテロが、月平均約12件発生しました。
ヤラー県、パッタニー県、ナラティワート県及びソンクラー県の一部(ジャナ、テーパー、サバヨーイ各郡)については、外務省より危険情報「レベル3:渡航は止めてください(渡航中止勧告)」が発出されています。これらの地域への渡航は、どのような目的であれ止めてください。また、上記以外のソンクラー県の各郡については、「レベル2:不要不急の渡航は止めてください」の危険情報が発出されていることにご留意ください。
2 犯罪傾向等
(1)犯罪傾向
令和4年度第4四半期中の邦人犯罪被害として、44件の届出がありました。前四半期と比較して21件増加しました。
(2)邦人事件簿
令和4年度第4四半期中、不法滞在のほか、麻薬所持や大麻を無許可で販売していたなどとして、邦人4名がタイ警察に逮捕されたほか、1名の邦人が不法滞在により退去強制となりました。
(3)その他注意事項
【旅券の紛失・盗難相談の急増について】
本年1月以降、旅券の紛失・盗難に関する相談が急増しております。昨年12月中には12件でしたが、本年1月は17件、2月は32件、3月は35件に上っています。
旅券は貴重品と同様に保管管理に努め、また第三者に取り出されやすいポケットなどに無造作に入れることなく、紛失や盗難防止に努めてください。電車内やイベント会場など、人が多く集まる場所においては、バッグを体の前に持つように心がけてください。
盗難事例
・空港に到着し電車にてバンコク都内の駅まで向かう途中に、背負っていたリュックに入れていた旅券在中のポーチを抜き取られた。
・バンコク中心部のショッピングモールで開催されたイベントに参加していたところ、背負っていたリュックに入れていた旅券及び財布を抜き取られた。
・バンコク中心部のスーパー店内において買い物中に、肩に掛けていたトートバッグに入れていた旅券在中の巾着を抜き取られた。
・スクンビット通りを徒歩で移動中に、肩に掛けていたバッグに入れていた旅券在中の財布を抜き取られた。
○当館ホームページ「タイで旅券を紛失(盗難被害)した場合の手続き」
https://www.th.emb-japan.go.jp/itpr_ja/consular_lost.html
【タイ駐在日系企業に対する本社の代表者名を騙った不審な電話について】
昨年10月に本社代表者を騙った者からタイ駐在日系企業に不審な電話があったとの相談があり当館から注意喚起を行いましたが、3月も同様の相談が複数件ありました。
3月、本社代表者を騙った者からタイ駐在日系企業に不審な電話があったとの相談が当館に複数ありました。そのうち一件のケースでは、日本本社社長の実名を名乗り、「お疲れ様です。お変わりないですか」などと挨拶した後に、「出金などの手続きについて確認したいことがあるが財務担当者はいるか」、「今社長はいるか。いなければ、つながる社長の連絡先を教えてほしい」などと日本語で指示してきたとのことです。その際、声のトーンや話し方が本社社長に酷似していたこともあって、電話中は疑問を感じなかったものの、不審に思った担当者が日本本社へ確認をとり、そのような事実はないことが判明したため、実際の被害等は発生しませんでした。
今後も同様の手口の事案が発生するおそれがありますので、ご注意ください。このような事案は過去に他国でも報告されています。最近では、AIを活用したソフトを使用して偽の音声を作成して特定の人物になりすましたり、また、電話番号についても、アプリを使用して本社の電話番号など実際の発信元とは違う番号を相手方に表示させることが技術的に可能であると言われております。
皆様におかれましては、心当たりのない電話やメール、手紙等を受け取った場合には、鵜呑みにして、慌てて電話番号を教えたり、容易にメール等を送ったりせず、本社の関係部署等にも必ず確認するなど、詐欺の可能性も疑ってご対応ください。
【中東系男性による現金・クレジットカード抜き取り被害について】
本年1月以降、バンコク市内において中東系男性から「お札を見せてほしい」などと声を掛けられ、やり取りをしている間に現金・クレジットカードを抜き取られる被害が多発しております。
被害事例
・アソーク駅近くで中東系の男性に英語で声を掛けられ話していると「私たちにはお札にキスをする習慣がある。日本のお札を見せてほしい。」と言われる。お札を見せようとしたところ、財布を強引に掴まれ「ちょっと見るだけ。」と言って中身を確認される。すぐに手を離してくれたが、別れた後不審に思い中身を確認したところ、5万円抜き取られたことに気付く。
・トンローのドンキモール近くで中東系の男性に「来週日本に行く予定なので日本のお札を見せてほしい。」と英語で声を掛けられる。お札を見せようと財布を開いたところ、強引にお札数枚を取り出された。男性はすぐにお札を返してくれたが、後ほど確認したところ、10万円程抜き取られていたことに気付く。
・ホワイクワンのショッピングセンター内で中東系の男性に「タイに観光で来ており、これから両替をする予定だが、タイ通貨を見せてほしい。」と英語で声を掛けられる。お札を見せ、別れた後に財布を確認したところ、クレジットカード1枚を抜き取られていたことに気付く。
皆様におかれましては、見知らぬ相手から上記の様に話しかけられた際は、相手にすることなく、その場を立ち去る様に心がけてください。
なお、今後上記に類似するような被害等に遭われた際には、当館にもご一報願います。
3 テロ・爆弾事件発生状況
令和4年度第4四半期中、邦人被害にかかる事件は報告されませんでした。
4 誘拐・脅迫事件発生状況
令和4年度第4四半期中、邦人被害にかかる事件は報告されませんでした。
5 日本企業の安全に関する諸問題
令和4年度第4四半期中、日本企業の安全に関する諸問題は報告されませんでした。
【海外安全 虎の巻2022~海外旅行のトラブル回避マニュアル】
https://www.anzen.mofa.go.jp/pamph/pdf/toranomaki.pdf
【ゴルゴ13の中堅・中小企業向け海外安全対策マニュアル】
https://www.anzen.mofa.go.jp/anzen_info/golgo13xgaimusho.html
https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press4_009327.html
【安全の手引き】(当館HP)
https://www.th.emb-japan.go.jp/files/000207735.pdf
(問い合わせ先)
○在タイ日本国大使館領事部
電話:(66-2)207-8500、696-3000
所在地: 177 Witthayu Road, Lumphini, Pathum Wan, Bangkok 10330
(ウィタユ通り、ルンピニー警察署とMRTルンピニー駅のほぼ中間)
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◎在留届を提出されている方は、記載事項変更(転居等による住所変更・携帯電話番号やemailアドレスの追加・変更等)、または帰国・転出等があれば必ずお知らせください。
◎在留届の提出義務のない3か月未満の短期渡航者の方(海外旅行者・出張者を含む)は、外務省海外旅行登録(「たびレジ」)を、ぜひ活用してください。登録者は、滞在先の最新の渡航情報や緊急事態発生時の連絡メール、また、いざという時の緊急連絡の受け取りが可能です。
・たびレジ:
https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/index.html
・たびレジ簡易登録をされた方でメールの配信を停止したい方は、以下のURLから停止手続きをお願いいたします。
https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/simple/delete
◎緊急事態が発生した際、携帯電話のショートメッセージサービス(SMS) を利用し、在留届や「たびレジ」に登録のあった携帯電話番号に当館より関連情報を送信したり、返信を求める事により安否確認を行う場合があります。本システムでは、原則タイの国番号(+66)を使用し、メッセージは半角英数字(ローマ字)で送信します。
・運用開始について:
https://www.th.emb-japan.go.jp/files/000388576.pdf
・よくあるご質問:
https://www.th.emb-japan.go.jp/files/000388577.pdf