映画制作者の野中章弘氏、直井里予氏、吉村千恵氏の3名が来泰され、制作進行中のドキュメンタリー映画をお披露目してくださいました。 瀬戸正夫氏のご臨席のもと、日本人会会員51名、未入会の方9名にご参加いただき、45分のダイジェスト版を鑑賞していただきました。
作品は、1931年5月23日にプーケットで日本人の父とタイ人の母の間に生まれた瀬戸正夫氏(現在93歳)が、インタビューに答える形で歩んでこられた半生を語り、瀬戸氏の壮絶な人生と共に、タイにおける第二次世界大戦中および戦後の惨禍を伝えています。日本において、戦争体験者が急減するなか、戦争の記憶を風化させないよう、語り継ぐ重要性が増していますが、瀬戸正夫氏はタイにおける生き証人でいらっしゃり、この作品もその役割を果たしていると思います。
途中、瀬戸氏が、過去の境遇を語るシーンで言葉を詰まらせ涙ぐまれるシーンもあり、胸を締めつけられる思いでした。瀬戸氏が乗り越えられてきた苦難は想像を絶するものです。
上映後には野中氏が、瀬戸氏ご本人や検証をした史実などについて、写真や資料を交えてご説明してくだり、大変勉強になりました。そして、最後は、瀬戸氏とゆかりの深い参加者の方々から、様々なエピソードも披露され、瀬戸氏のお人柄とご活躍を再認識する会となりました。
映画は来年の完成を目指しているとのことです。 完成した暁には、この作品が一人でも多くの方に鑑賞されることを願ってやみません。
◆タイ残留日本人に関するドキュメンタリー映画制作を伴う日タイ関係の考察 ホームページ
http://www.riporipo.com/japanese-remaining/
ご来場くださいました皆様、会場準備をサポートしてくださいました事務局の皆様、ありがとうございました!